SORACOM 導入事例:国立大学法人 北見工業大学

沿岸まで流れていく川の氷をトラッキング
国立大学法人 北見工業大学

IoT 導入の背景沿岸まで流れていく川の氷をトラッキング

川にできる氷の輸送経路は、実はまだ解明されていません。

北見工業大学では、太平洋の波で打ち寄せられた十勝川由来の氷を、どれくらいの期間で、どこまで流れていくのか、海までの動きをトラッキングする研究をしています。川の氷は淡水でできているため、透明度が高く、宝石のような輝きがあるので、ジュエリーアイスと呼ばれています。

北見工業大学では2018年1月に、ジュエリーアイスにGPSデバイスを設置し、1ヶ月のトラッキングを行いました。

IoT 導入の課題電力供給 - 屋外で1ヶ月以上の位置情報取得を実現したい

本プロジェクトでは、位置情報を人工衛星からの電波を用いて計測しています。一般的には米国のGPSのみ使われることが多いですが、本プロジェクトでは日本の衛星測位システム「みちびき(準天頂衛星システム)」も利用しています。

海を漂流する氷という環境のため、設置してから数ヶ月間は充電することができないため、省電力は不可欠です。10,000mAの大容量バッテリーを付け、デバイス側に動きがない場合はスリープモードを発動させる仕組みを作り、1ヶ月以上に及ぶトラッキングを実現しています。

また氷が溶けても沈まず、水に濡れても動く筐体も必要でした。重すぎては沈み、軽すぎると氷より早く流れてしまいます。そこで氷と同じ密度の筐体を特別に開発しました。その中にGPSトラッカーを入れたデバイスを用意して、この課題を解決しました。

これらの課題の解決には、GPS端末ソリューションに知見を持つ、株式会社リアルタイムシステムズが開発協力しました。リアルタイムシステムズのGPSトラッカーには標準でモーションセンサーや3Dセンサーが付属し、デバイスの動きがない場合、スリープモードになる機能が実装されてるため、低電力消費を実現しています。

SORACOM が選ばれた理由川や海でもつながる!屋外でのIoT向けモバイル通信

川や海のような屋外で、動くものの位置情報を計測するための通信方法は、3G/LTEのモバイル通信が最適です。SORACOMのデータ通信は1回線から調達でき、契約は1日〜なので、今回のような短期プロジェクトでも気軽にモバイル回線を活用できます。

またデータ通信料は使った分だけの従量課金なので、位置情報などの軽量データの送信はリーズナブルに運用できました。

またSORACOMのウェブコンソールでは、それぞれの回線のセッション状態をリアルタイムで確認、通信状況を遠隔把握することができ便利です。(リアルタイムシステムズ様より)

システム構成図

システム構成図

IoT 導入の効果1ヶ月以上の屋外での位置情報の取得に成功

1分に1回の位置情報データ送信で、川由来の氷が十勝川を流れ、太平洋の奥まで流れていったことが確認できました。振動がないときはデバイスをスリープさせ、1ヶ月に及ぶ調査でもバッテリーは持ちました。モバイル通信で沿岸まで問題なく追跡できました。

今後の展開について拡がる屋外での位置情報取得

氷トラッキングの取り組みは、今後も継続的に行う予定です。また、今回使用したモバイル通信と位置情報取得の組み合わせは、沿岸の救命救急などにも応用できると感じました。

国立大学法人 北見工業大学
吉川氏
http://www.kitami-it.ac.jp/

【協力パートナー】
株式会社リアルタイムシステムズ
https://soracom.jp/support_partners/device/realtime/

利用したサービス

SORACOM Air for セルラー

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