SORACOM 導入事例:伊藤忠商事株式会社

家庭でも簡単導入できる、人工知能AI x 蓄電池
消費電力を予測して、効率的かつ経済的に蓄電/放電を最適化
伊藤忠商事株式会社

IoT 導入の背景 蓄電池とAIで、家庭での電力の有効活用を実現

化石燃料による発電は有限であり、今ある電力を貯めて有効利用する方法として蓄電池に注目が集まっています。伊藤忠商事では、家庭用リチウムイオン蓄電池「Smart Star L」を提供しています。蓄電池は、災害時などの「もしもの時」に電力を供給することができるだけではなく、日常においても、夜間に充電した電力を昼間に使用することで、日中の電力消費のピークを避けた電力使用に貢献し、家庭の電気料金を削減にも貢献します。さらに、太陽光発電システム、燃料電池と連携することで、家庭内でエネルギーを有効に活用することができます。

「GridShare」は、蓄電池システムと連携するAI(人工知能)です。日々の電気の使われ方を学習して曜日や時間帯ごとの傾向から、翌日に必要な電力量を予測します。また、翌日の気象予報から、太陽光パネルによる発電量を予測し、AIが予測する翌日の電気使用量と照らし合わせて蓄電池に貯める深夜電力を決定します。
「Smart Star L」と「GridShare」の組み合わせは、ご家庭における経済的で安心なエネルギーライフを実現します。

IoT 導入の課題 蓄電池のインターネット接続率30%からの出発

「Smart Star L」の設置は、電気工事の施工会社が作業を行います。これまでは、家庭に敷設された有線LANなどのインターネット環境に接続してご利用いただいていました。しかし、家庭内ネットワークがない場合や、施工会社にとってネットワーク設定は専門分野ではないため、設置時からインターネットに接続している割合は3割程度に留まっていました。さらに一度接続しても、何らかの事情により通信がいつの間にか途絶えているということもありました。

2018年に伊藤忠商事の子会社としてグリッドシェアジャパンが発足し、同年11月から蓄電池の充電・放電を最適化するAIサービス「GridShare」を開始しましたが、全ての Smart Star L をインターネットに切れることなく安定して接続するため、家庭内ネットワークに依存しない独立した回線について情報を集め始めました。

SORACOM が選ばれた理由 セキュリティ向上のためのサービスラインナップ

家庭で利用でき、クラウド側のAIと連携する蓄電池を実現するためには、コストも重要ですが、他にも設置や回線管理のしやすさ、セキュリティもポイントでした。セルラー回線に加えて、クラウド連携をスムーズに実現するSORACOMの各サービスや、さらに頻繁に機能追加されていくサービス提供スタイルについて話を聞いた結果、採用を決めました。

サービスローンチまで半年強という短かい開発期間でしたが、SORACOMの利用で通信部分は短期間でスムーズに実装できました。現在は蓄電池に、SORACOM Airの通信が予め設定されたルーターを付属させて提供しています。通信ルータのキッティングは外部企業に委託しているため、彼らにも回線管理をしてもらう必要があります。SORACOMユーザーコンソールでは、ユーザーコンソールの利用権限を制限したアカウントを発行する機能があり、外部との協業も新たにシステムを作ることなくスムーズに連携できました。

導入の効果 想定を超える反響!100%つながる蓄電池に

いち早くAIを活用した蓄電池サービスを提供でき、想定を超える多くのお客様にご利用いただいています。設置時のネットワーク設定作業が簡単になったことで、蓄電池のインターネット接続割合は大きく向上し、30%台から100%近くとなりました。

繋がったことで、電池残量や電流関連、設置場所の環境情報、機器のログデータ等常時100を超える情報がクラウドに送信されています。これらの蓄積データを、クラウドのAIで解析し、各家庭に設置された蓄電池毎に、最適な充電、放電、停止などの動作を、随時サーバーからインターネット経由で指示します。

今後の展開について 持続可能な未来のエネルギー社会に貢献

2019年秋には、さらなるAIのバージョンアップを予定しており、蓄積されたデータをさらに活用してお客様毎に最適化が可能になります。

今後の展開として、現在は各家庭に設置された蓄電池ひとつひとつに対して最適化をしていますが、将来的にはVPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)を視野に入れています。家庭用の蓄電池が普及すれば、近所の家庭やコンビニなどの商業施設の蓄電池をつないでご近所さん同士で電力の融通することも可能になりますし、さらにはエリアにある太陽光や風力などの再生可能エネルギーとの連携、EV(電気自動車)の車載蓄電池や充電ステーションとの連携など、今までつながっていなかったエネルギー資源がインターネットにつながることで、VPPのようなあたかもひとつの発電所のように最適化できるようになる未来が見えてきています。AI蓄電池を通じて、未来のエネルギー社会づくりに貢献していきます。

伊藤忠商事株式会社
工業原料化学品部 電池ビジネス課
佐藤 隆氏

企業ウェブサイト:https://www.itochu.co.jp/
製品ウェブサイト:次世代蓄電システム:「Smart Star L」 x  「GridShare」

利用したサービス

データ通信サービス SORACOM Air for セルラー plan-D

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